石屋マップ

遠方にある実家の墓を閉じて遺骨を近くへ移すとき、改葬許可の申請は墓のある市区町村の何課に出し、何を揃え、いくらかかり、郵送でできるのか

実家の墓が遠く、お住まいの市区町村とは別の場所にある。その墓を閉じて、遺骨を自分の暮らす地域の近くへ移したい。役所に出す書類を調べ始めると、先に気になるのは「どこの役所の、何課に、何を持って行くのか」「郵送でできるのか」「いくらかかるのか」の三つです。

この記事は、その三つに、当サイトが市区町村の案内ページを読んで分かったことだけで答えます。読んだのは、27の都府県にある127市区町村の、改葬許可の案内ページです。取得した日は、83市区町村が2026-09-10、44市区町村が2026-09-13です。全国のすべての市区町村ではなく、この127だけの話です。

扱わないことがあります。墓地の管理者(寺や霊園)に支払うお金の額、遺骨の移し先での手続き、許可が出るまでの日数は、当サイトは持っていません。申請書に書く事項と親族の同意に関する条文は、別の記事墓じまいに親族全員の同意は要るのかで確かめました。墓じまい全体のお金の内訳は、別の記事墓じまいの総額は何と何の足し算かにあります。

先に結論|窓口は墓のある市区町村。課の名前も、手数料と郵送の書き方も、市区町村ごとに違う

この記事の「記載なし」は、案内ページに書いていない、という意味で、手数料が無い・郵送ができないという意味ではありません。

許可を出すのは市町村長|申請先は、遺骨がいま納められている場所の市区町村

墓地、埋葬等に関する法律は、改葬を行おうとする者は市町村長(特別区の区長を含む)の許可を受けなければならない、と定めています(第五条第一項)。どの市町村長かは、第五条第二項にあります。改葬の許可は、死体または焼骨の「現に存する地」の市町村長が行う、という書き方です。遺骨がいま納められている場所を受け持つ市町村長、という意味です。許可を与えるときは、改葬許可証が交付されます(第八条)。改葬とは、墓に埋蔵した遺骨や納骨堂に収蔵した遺骨を、別の墓や納骨堂に移すことです(第二条第三項)。

国の調査資料にも、市区町村の側の役割が出てきます。総務省九州管区行政評価局が令和5年9月13日に通知した「墓地行政に関する調査-公営墓地における無縁墳墓を中心として-」の結果報告は、平成24年(2012年)に、都道府県知事の権限が市長または特別区の区長に移譲された、と書いています。同じ報告の表(表1の1)には、墓地の経営許可、報告の徴収、整備改善命令などが、都道府県と、市または特別区の役割として並んでいます。改葬の許可を出す市町村長は、第五条に書かれているとおりで、この移譲とは別の話です。同じ調査の概要は、全国の墓地を約87万区域、そのうち地方公共団体が経営する公営墓地を約3万区域としています。

公営墓地は約3万区域で、全国の約87万区域の一部です。それでも、墓が公営かどうかで窓口の課が分かれる市があります。新潟市中央区の案内ページは、窓口を窓口サービス課としたうえで、市営墓地からの改葬窓口は保健所環境衛生課環境管理係だと書いています。高槻市は、窓口を保健衛生課とし、市営の墓地・納骨堂からの改葬は斎園課だと書いています。

窓口の課の名前は、市区町村ごとに違います

当サイトが読んだ案内ページに、改葬許可の窓口として載っていた名称を、17市区町村分並べます。名称は、案内ページに書かれていたとおりです。

都道府県市区町村窓口の名称
青森県青森市市民部生活安心課
岩手県盛岡市保健所企画総務課
秋田県秋田市生活総務課
福島県福島市環境衛生課
栃木県宇都宮市市民課戸籍グループ
栃木県那須塩原市ネイチャーポジティブ課
東京都港区芝地区総合支所区民課戸籍係
神奈川県藤沢市福祉部 福祉総務課
新潟県長岡市市民課 住所変更担当
三重県津市市民部 市民課 企画管理・斎場担当
大阪府岸和田市建設部公園緑地課墓苑担当
大阪府豊中市地域共生課
兵庫県西宮市斎園管理課
兵庫県姫路市保健所衛生課
愛媛県松山市公園管理課
広島県尾道市瀬戸田支所住民福祉課
沖縄県那覇市市民文化部 ハイサイ市民課 証明グループ

名称に含まれる語で数えると、次のとおりです。一つの名称が複数の語に数えられることがあります(例:「環境衛生課」は「環境」と「衛生」の両方)。

名称に含まれる語市区町村数例
戸籍33宇都宮市「市民課戸籍グループ」、墨田区「窓口課戸籍係」
環境42福島市「環境衛生課」、飯塚市「環境整備課」
保健所4盛岡市、姫路市、北九州市八幡西区、北九州市小倉北区
斎(斎場・斎園)8津市、神戸市西区、西宮市、堺市の5区
公園2松山市「公園管理課」、岸和田市「建設部公園緑地課墓苑担当」

戸籍の窓口で受ける市区町村と、環境や衛生の課で受ける市区町村、保健所や斎場の担当が受ける市区町村が、同じ一覧の中に混ざっています。

同じ市の中でも、区によって窓口の置き方が違います

改葬許可の専用の案内ページがない、または別の資料が出典の市区町村

何を揃えるか|案内ページが必要書類として挙げていたもの

当サイトは、案内ページが必要書類として挙げていたものを、市区町村ごとに書き写しています。次の数は、その書き写しに語が出てくる市区町村の数です。案内ページの全文ではないため、書き写しにないものが窓口で求められない、という意味ではありません。糸満市の書き写しは「承諾書」だけです。3市区町村(東京都中央区、浦添市、名護市)は、必要書類の欄が空です。26市区町村は、書き写しが「改葬許可申請書」だけでした。

書き写しに出てくる書類市区町村数条件がついている例
承諾書(承諾に関する書類)45津市「使用者が異なる場合」、川崎市川崎区「申請者と墓地使用者が異なる場合」。那覇市は、承諾書のほかに申請書の同意欄への署名も挙げています
改葬先に関する書類(受入証明書、使用許可証など)38川口市「契約書等」、会津若松市「改葬先の所在地と名称を確認できるパンフレット等」、大田区「改葬先が決まっていることを確認できる書類」
本人確認書類・身分証明書36枚方市・茨木市・鈴鹿市は「郵送の場合はコピー」、仙台市の泉区・若林区は「窓口提出の場合」
返信用の封筒か切手26八戸市・相模原市の3区は「郵送の場合」、藤沢市は「郵送での受け取りを希望する場合のみ」
委任状22川口市「申請者本人が来庁できない場合」、福岡市博多区「第3者が窓口で申請する場合」
印鑑9福井市、台東区、西宮市、石垣市、川崎市川崎区、福岡市博多区

承諾書を求める相手と条文は、別の記事で確かめました。ここでは、案内ページが条件をどう書いていたかだけを数えています。

墓地の管理者の証明は、申請書の欄に書いてもらう市と、別の証明書の市があります

墓地の管理者(寺院墓地なら寺、霊園なら霊園の運営者)が、遺骨がその墓地に納められている事実を証明する書面は、法令が添付書類として定めているものです。その証明の出し方は、書き写しの範囲で次の違いがありました。

「原本」と書いていたのは6市区町村

必要書類に「原本」の語があったのは、大阪市の北区・淀川区・平野区・住吉区、板橋区(遺骨の受入証明書)、台東区(移転先の墓地の受入証明書)の6市区町村です。同じ大阪市でも、西区・東淀川区・東住吉区・城東区・西淀川区の書き写しは「改葬許可申請書」だけで、区ごとに案内ページの書き方が揃っていません。

戸籍に関する書類を挙げていたのは3市

必要書類に「戸籍」の語があったのは、127のうち次の3市でした。

いくらかかるのか|金額を書いていた52市区町村のうち、41が無料、11が200円から450円

手数料の書き方を、案内ページに書いてあったとおりに数えます。何に対する手数料か(申請書の受理か、許可証の交付かなど)は、当サイトは区別していません。

案内ページの手数料の書き方市区町村数該当
無料40盛岡市、福島市、和歌山市、姫路市、四日市市ほか
「無」とだけ書いている1堺市堺区
300円6富山市、長岡市、西宮市、岸和田市、和泉市、霧島市
200円3田辺市、石垣市、薩摩川内市
死亡者1名につき200円1宮古島市
450円1豊中市
記載なし74青森市、仙台市の5区、広島市の7区ほか
手数料の欄が空欄1浦添市

「無料」と「無」をあわせた41を、無料として数えています。金額が書いてあるのは、無料の41と有料の11をあわせた52市区町村です。宮古島市の「死亡者1名につき」という書き方は、遺骨が複数あれば、人数に応じて額が変わる形です。

「記載なし」は、案内ページに書いていない、という意味で、手数料が無い・郵送ができないという意味ではありません。同じ市でも、区ごとの案内ページで書き方が揃わない例があります。

手数料を書いていた有料の11市のうち、郵送で出せると書いていたのは10市です。薩摩川内市は、郵送の記載がありません。手数料の納め方が書き写しに残っているのは、霧島市(郵便小為替)と和泉市(定額小為替)で、どちらも郵送の場合の書類として挙げています。この2市の手数料は、どちらも300円です。

郵送でできるのか|86市区町村が「できる」、1市区町村が「できない」、40は記載なし

郵送申請について、案内ページに書いてあったことの数です。

案内ページの書き方市区町村数例
郵送で出せると書いていた86青森市、盛岡市、福島市、横浜市旭区、大阪市の10区、仙台市の5区、広島市の7区
郵送の記載がなかった40秋田市、水戸市、宇都宮市、新宿区
郵送はできないと書いていた1堺市堺区(窓口は堺市立斎場)

郵送で出せると書いていた86市区町村のうち、手数料の金額か無料かを書いていたのは45、書いていなかったのは41です。東京都の17区市では、郵送で出せると書いていたのが8、記載がなかったのが9でした。同じ堺市でも、堺区は郵送はできないと書き、中区・西区・南区・北区は郵送の記載がありません。郵送の記載がないことは、郵送を受け付けていないという意味ではありません。

郵送のときに、書き写しに出てくる書類

大阪市の北区・淀川区・平野区・住吉区は、郵送で出せると書き、同時に必要書類に「原本」を挙げています。郵送で原本を送るのか、窓口で見せるのかは、当サイトの書き写しからは分かりません。

申請書の様式をダウンロードできるか

118市区町村の案内ページには、申請書の様式のダウンロードがありました。ダウンロードできないと書いていたのは8市区町村(秋田市、さいたま市岩槻区、金沢市、徳島市、長崎市、浦添市、杉並区、名護市)、記載がなかったのは東京都中央区の1です。

この記事が答えられないこと

これらを書かないのは、確かめられた根拠がないからです。当サイトが持っていないだけで、無いという意味ではありません。

数字の出どころ(出典と確認日)

出典の名義URL確認日
墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)第二条第三項・第五条第一項・第二項・第八条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC00000000482026-11-04
総務省九州管区行政評価局「墓地行政に関する調査-公営墓地における無縁墳墓を中心として-」結果に基づく通知(令和5年9月13日)の概要(墓地の区域数)https://www.soumu.go.jp/main_content/000901079.pdf2026-11-04
同調査の結果報告書 第2 調査結果 1「墓地行政の現状及び報告書の構成」(平成24年の権限の移譲)https://www.soumu.go.jp/main_content/000901284.pdf2026-11-04
各市区町村の改葬許可の案内ページ(127市区町村の窓口の名称・必要書類・手数料・申請書の様式・郵送申請)市区町村ごとに異なります(127件)2026-09-10(83市区町村)、2026-09-13(44市区町村)

石工事業の許可を持つ事業者を市区町村から探す