石屋マップ

墓じまいの総額は何と何の足し算か|役所の手数料・寺への支払い・工事を分けて数える

実家の墓の手続きを、親の代わりに引き受けた。管理費だけは払い続けているが、総額がいくらになるのかは分からない。そんな場面で、手が止まってしまうことがあります。聞く相手によって、額が大きく違って聞こえるからです。

この記事は、総額の金額を示しません。当サイトは、工事の額も、離檀料(りだんりょう)の額も持っていないからです。代わりに、総額が「何と何の足し算」でできているかを分けます。そして、金額の分かる部分と、分からない部分に線を引きます。

先に結論|足し算の項は3つあり、数字があるのは1つだけ

【2】と【3】の額は、この記事では分かりません。分からないことは、分からないと書きます。そのうえで、それぞれがどんな性格のお金なのかを説明します。

墓じまいのお金は、相手の違う3つに分かれます

墓じまいは、法律に定義のある言葉ではありません。既存の墓石を撤去し、墓地の使用権を管理者に返すところまでを含めて指す通称です。お金の面では、相手も性格も違う3つの支払いが重なります。

足し算の項お金の向かう先中身当サイトの数字
【1】役所の手続き墓のある市区町村改葬許可をもらう手続きの手数料あり(次の節)
【2】墓地の管理者との精算寺・霊園墓地を返すにあたってのお金のやり取り。管理費や、離檀料と呼ばれるお金などなし
【3】工事工事をする事業者墓石の撤去などの工事なし

見積もりを受け取ったときは、並んでいる項目が上の【1】【2】【3】のどれに当たるかで、分けて読めます。内訳が項目ごとに分かれている見積もりなら、お金がどこへ向かうのかが見えます。

足し算の外にある、遺骨の行き先

改葬は、法律では、遺骨を別の墓や納骨堂に移すことをいいます(墓地、埋葬等に関する法律第二条第三項)。今の墓をなくす話と、遺骨を受け入れる場所を用意する話は、別の話です。

行き先の用意に費用がかかる場合、その分が見積もりに入っているかどうかは、見積もりごとに違いうる点です。撤去だけの額なのか、移した先まで含む額なのか。当サイトは、どの見積もりがどうなっているかを持っていません。

【1】役所の分|数字があるのはここだけです

改葬をするには、市町村長(市や町村の長)の許可が必要です(同法第五条第一項)。許可を出すのは、遺骨が「現に存する地」の市町村長です(同条第二項)。遺骨がいま実家の墓にあるなら、窓口は、お住まいの市区町村ではありません。墓のある市区町村です。許可が下りると、許可証が交付されます(同法第八条)。

手数料|127市区町村の公式ページで確かめた結果

当サイトは、127の市区町村について、改葬許可の窓口の案内ページを読みました。手数料の書き方は、次の通りです。

残る1市区町村は、手数料の記録が欠けているため、どちらにも数えていません。

有料の11市区町村が書いていた額は、200円、300円、450円、「死亡者1名につき200円」の4通りです。最後の書き方は、死亡者の人数が増えると、額も増える形です。

額を書いていた市区町村で見る限り、許可の手数料は、無料か数百円の単位でした。ただし、これは127のうち52の話です。金額の記載がなかった74市区町村の額は、当サイトは持っていません。

「記載なし」とは、確認したページに書いていなかった、という意味です。ページに書いていないことは、やっていないことを意味しません。無料という意味でも、有料という意味でもありません。

遠方に住んでいる場合に関わる、申請書の出し方

現地まで行きにくい場合に関わる点として、申請書の様式と郵送についても数えました。

この86という数は、「郵送で出せる」と書いてあったページの数です。郵送の記載がないページもあれば、郵送では受け付けないと書いているページもあります。記載がないことは、受け付けていないという意味ではありません。取り扱いは、市区町村ごとに違います。

ここで分かるのは、役所の手続きの書類は、市区町村によっては遠くからでも用意や提出を進められるように案内されている、というところまでです。工事の立ち会いが要るかどうかは、別の話です。当サイトは、立ち会いの要否を持っていません。

申請書に書くことと、添える書類

申請書に書く事項は、同法施行規則第二条第一項に並んでいます。死亡者の本籍、住所、氏名、性別、死亡年月日。埋葬した場所と年月日。改葬の理由。改葬する先の場所。そして、申請者の住所、氏名、死亡者との続柄です。

同条第二項は、申請書に添える書類を定めています。その中に、次の2つが入っています。

名義が親のままで、実務を子が引き受ける場合に、この承諾書の定めが自分に当てはまるかどうかは、当サイトは判定しません。法令が書いているのは、墓地使用者等(墓地を使う権利を持つ人など)以外の者が申請するときは承諾書を添える、というところまでです。

【2】寺・霊園の分|法の構造上、避けられない接点があります

上に出てきた「墓地の管理者が作る書面」は、寺院墓地なら寺が、霊園なら霊園の管理者が作る書面です。この書面を申請書に添えることは、施行規則で定められています。そのため、改葬許可の手続きは、墓地の管理者に書面を作ってもらう場面を含む形になっています。寺や霊園を通らずに、役所の手続きだけを進める形にはなっていません。

お金の精算がどう決まるかは、この記事で引いた条文には書かれていません。墓地・霊園ごとの決まりの中身を、当サイトは持っていません。決まりの有無と内容は、墓地・霊園の管理者に確認する事実です。

離檀料について、言えること

離檀料は、寺の檀家(寺を支え、法要などを任せている家)をやめるときに、寺に渡すお金を指して使われる言葉です。

当サイトは、離檀料の額を持っていません。額の目安になる資料も、この記事を書くために確かめられたものがありません。ですから、金額は書きません。

公的な相談窓口の資料に、離檀料の相談事例が載っていることは、確かめられました。国民生活センターの「墓・葬儀サービス」のページには、墓じまいを寺に依頼したところ高額な離檀料を請求された、という趣旨の事例が載っています(出典は末尾の表)。ただし、墓じまいに限った相談の件数は、そのページに書かれておらず、当サイトも数えていません。よくあることなのか、まれなことなのかは、この記事では言えません。

【3】工事の分|額は書けません

墓石の撤去などの工事は、工事をする事業者に支払うお金です。当サイトは、工事の額の相場を持っていません。名簿の元になっている建設業許可業者名簿に、工事の価格は載っていないためです。

工事を請け負う事業者の側の仕組みとして、事実が2つあります。

許可の種類と出典は、墓じまい・改葬で石材店に頼む範囲と、その前後(役所・寺)|石屋マップの読み方に書いています。

寺院墓地や霊園には、工事に入れる石材店をあらかじめ指定している所があります。指定がある墓地では、工事を頼める相手があらかじめ決まっています。指定の有無や内容は、墓地・霊園ごとに管理者が定めるもので、当サイトは把握していません。

この記事が答えられないこと

これらを書かないのは、確かめられた数字や出典がないからです。当サイトが持っていないだけで、無いという意味ではありません。

数字の出どころ(出典と確認日)

出典の名義URL確認日
墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)第二条第三項・第五条・第八条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC00000000482026-09-10
墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第二条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/323M400001000242026-09-10
建設業法 第三条第一項(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC00000001002026-09-10
建設業法施行令 第一条の二(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/331CO00000002732026-09-10
各市区町村の公式ページ(改葬許可の案内ページ)127市区町村の手数料・申請書の様式・郵送の記載市区町村ごとに異なります(127件)2026-09-10、2026-09-13
国民生活センター「墓・葬儀サービス」(ページの更新日は2026-07-31)https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/sougi.html2026-11-03
各都道府県が公開する建設業許可業者名簿(石屋マップに掲載)https://sekizai.site/2026-09-10

この町で石工事業の許可を持つ事業者

石屋マップは、石工事業の許可を持つ事業者を、市区町村ごとに並べた名簿です。54,496社を、30の都府県の1,115市区町村に分けています。そのうち882の市区町村には個別のページがあり、許可を持つ事業者が10社未満の233市区町村は、県のページにまとめて載せています。国土交通大臣許可の事業者は含みません。石屋マップのトップから、墓のある市区町村を選べます。

この名簿は、この記事の答えの付録です。石工事業の許可を持っていることは、墓石を扱っていることを意味しません。工事の価格も、名簿には載っていません。